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掲載日: 2024年6月28日
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6月28日現在の平坦部「はえぬき」の生育は、草丈、茎数、葉数、葉色がいずれも平年並みとなっていますが、すでに10枚目の葉が抽出しており、生育が早まっています。農業総合研究センター本所及び水田農業研究所における幼穂の検鏡調査では、「はえぬき」「雪若丸」の出穂予想はいずれも7月29~30日で、平年より2~4日早まる予想です。
6月27日発表の1か月予報(6月29日~7月28日)では、気温は高く、降水量は平年並みから多く、日照時間は、平年並みの見込みです。また、7月~9月の3カ月予報でも気温が高くなると予想されています。
早急に生育状況を確認して、適切な生育調節や生育診断に基づく穂肥を行い、高温に負けないイネをつくりましょう。
無効分げつの抑制と根の活力向上を図るため、中干しを行っていないところは、直ちに実施します。中干しは、圃場に小ヒビが入る程度を目安としますが、1.生育量が大きい場合や葉色が濃い場合は強めに行い、2.生育量が小さく、葉色が淡い場合は弱めの中干しとします。
作溝を行うことで、中干しの効果が高まります。また、効率よく圃場全体に水を行き渡らせることができるようになるため、登熟期の水管理も容易になります。
しっかり作溝を行って暑い夏に備えましょう。
中干し終了後は、走り水を行って飽水管理とし、その後、2~3日ごとに湛水と落水を繰り返す間断かんがいに移行し、根圏環境を健全にして根の活力を維持します。
「はえぬき」は、生育診断を遅れず行い、出穂25日前(幼穂形成期)に窒素成分で2.0kg/10a を上限に穂肥を実施します。茎数が700本/平方メートル以上、または葉色40以上(SPAD値)の圃場で、葉色が低下しない場合は、窒素成分で1.5kg/10a 以下に減肥します。また、茎数が450本/平方メートル以下の場合は穂肥の時期を早めます。食味を重視した適期適量の穂肥を行いましょう。
県病害虫防除所の6月4半旬の調査では、斑点米カメムシ類の発生は平年より「やや多い」状況です。地域ぐるみで畦畔及び農道等の草刈りを励行し、斑点米カメムシ類の生息密度低下に努めます。また、水田内にノビエやイヌホタルイ等の雑草が残っている圃場が見られますので、残草対策を確実に行ってください。
6月4半旬、5半旬にいもち病感染に好適な気象条件の日があったことから、圃場の観察をしっかり行い、葉いもちの早期発見、早期防除を徹底します。
湛水直播栽培では、茎数が400~480本/平方メートルとなったら、速やかに落水して作溝・中干しを行いましょう。V溝乾田直播栽培では、生育過剰の場合にのみ中干しを行います。湛水直播栽培の「はえぬき」の標準的な穂肥は、出穂25日前(幼穂形成期)に窒素成分2.0kg/10aです。10葉期に平方メートル当たり茎数700~750本で葉色が40~42の場合は、施用量を1.0~1.5kg/10aに減肥し、茎数750本以上で葉色が42以上の場合は追肥しません。
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