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掲載日: 2024年6月20日

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有効茎数を確保できた圃場が増えています!一部では生育量過剰の圃場も!圃場を確認し、直ちに中干し!

米づくり技術情報No.9(PDF:748KB)

生育概況

 6月20日現在の平坦部「はえぬき」の生育は、草丈は平年並み、茎数はやや多く、葉数はやや多く、葉色は平年並みとなっています。茎数が急増した圃場では、乾土効果等の影響で土壌中の窒素が平年よりかなり多い可能性があり、このままでは籾数過剰となって品質低下につながることが懸念されます。

当面の技術対策

 6月20日発表の1か月予報(6月22日~7月21日)では、気温は高く、降水量は平年並みから多く、日照時間は、ほぼ平年並みの見込みです。

 この10日間の好天で稲の葉数は2枚前後進んで茎数が急増しており、すでに生育量過剰となっている圃場が見られます。一方で、移植時期が遅れた圃場では生育量不足となっている状況が見られますので、まずは圃場へ行って生育状況を確認し、技術対策を確実に実施しましょう。

(1)有効茎数を確保したほ場は、直ちに中干し ~生育を適正範囲に制御~

 有効茎数(「はえぬき」:内陸 480本/平方メートル、庄内 540本/平方メートル)となったほ場は、直ちに中干しを行って、生育を制御しながら良質で充実した茎を確保し、穂肥がしっかり行える稲姿にしていきます。特に庄内地域では、茎数を十分に確保した圃場が多くみられます。早急に生育状況を確認し、遅れずに中干しに入りましょう。

(2)茎数確保が遅れている圃場では、浅水管理とワキ対策を継続

 茎数が不足しているほ場では、引き続き水深2~3cmの浅水管理として日中は止水し、分げつを促進します。なお、かん水はできるだけ朝晩に行いましょう。

 土壌の異常還元(ワキ)の影響で、茎数が不足し、葉色が低下しているほ場では、直ちに夜間落水や田干しを行い、根圏環境の改善を図り、6月中に有効茎を確保しましょう。また、穂肥前には中干しを終了できるよう、遅くとも7月に入ったら中干しに入りましょう。

(3)効率的な水管理には作溝が不可欠

 作溝を行うことで、中干しの効果が高まります。また、効率よく圃場全体に水を行き渡らせることができるようになるため、登熟期の水管理がしやすくなります。

 3か月予報では8月の気温は高くなる見込みです。しっかり作溝を行って暑い夏に備えましょう。

 また、地域全体に用水が行き渡るように関係者でよく話し合い、用水を効率的に利用しましょう。

(4)病害虫対策 ~カメムシ対策の徹底!葉いもち発生に注意!~

 県病害虫防除所の6月4半旬の調査では、斑点米カメムシ類の発生は平年より「やや多い」状況です。地域ぐるみで水田内への雑草対策や畦畔及び農道等の草刈りを励行し、斑点米カメムシ類の生息密度低下に努めます。

 6月4半旬にいもち病感染に好適な気象条件の日があったことから、ほ場の観察をしっかり行い、葉いもちの早期発見、早期防除を徹底します。

(5)直播栽培 ~作溝・中干しで倒伏防止~

 湛水直播栽培においては、茎数が400~480本/平方メートルになったら、速やかに落水して作溝・中干しを行います。特に、鉄コーティング直播栽培の場合は、表面播種のため分げつが出やすく、茎数過剰になることがあります。中干しで、適正な茎数となるようしっかり生育制御を行うとともに、地耐力を高めましょう。

お問い合わせ

農業技術環境課作物振興 

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